シアトルのGAYウィークの記事も終わりに近くなってきました(笑)
これから先はシアトルという街を紹介する記事になります。
いま本作りプロジェクトで抱えている中に、シアトルの街を紹介するエッセイ的なガイドブックがあり、これから本格的な執筆+制作作業に入ります。
それと同時に進めようと思っているのが、同じくシアトルの本で、こちらはメインにGLBTな内容です。
しかしGLBTな内容といっても、この本は主にGLBTでない人々「ヘテロ性読者に向けたコンテンツ」で書こう思っています。
その理由は、ヘテロ社会の視点が変わらないとGLBT社会も変わりにくいから。
それにヘテロ性の皆さんがGLBT社会から学べることは沢山あると思います。
GLBT差別や蔑視な内容ばかりではなく【コミュニティーの未来】としての姿を多角的に紹介しようと考えています。
その主な理由は、シアトルという街の姿は、一般社会のコミュニティーならびに、 GLBTコミュニティーの〝理想的なモデル〟にピッタリだと思うからです。
現在までのGLBT社会は、理想的なモデル社会を目指してを築き続けてきました。
これまでのGLBT蔑視が強かった一般社会の中にGLBTがスンナリと溶け込める素地がなかったからです。
これは女性の社会的な権利の獲得への道と全く同じ路線です。
ビジネス社会の中で女性ということだけで男性から蔑視される、差別されやすいのは容易に理解できると思います。
現在のアメリカのビジネス社会では女性であることで差別または蔑視されることは極端に少なくなっています。
しかし全く皆無になっているわけではありません。
ビジネス社会で働く女性たちの中でも、ヘテロ男性社会との戦いは続いています。
世界的に見ても〝女性としての権利〟が認められていない国はたくさんあります。
はやく世界的に女性+GLBTともに差別と蔑視のない世界になってほしいです☆
今年のGAYパレード関連の中で私が最もインパクトを受けたのは「コミュニティーの力」です。
ここでの〝コミュニティー〟というのは、GLBTコミュニティーだけではありません。
〝普通社会とGLBTが統合されたコミュニティー〟の力です。
シアトルの場合、GLBTコミュニティーはホボ確立され、シアトルという更に大きなコミュニティーの中の一部として存在していると思います。
少なくとも大都市シアトルの周辺ではGLBTであることは然程の問題ではなくなり、皆さんうまく一緒に生活しています。
そんなコミュニティーの姿が見え始めた時に、GLBTコミュニティーの先には、GLBTが還っていく〝性別が関係ない社会的なコミュニティー〟 があることがよくわかりました。
GLBTも同じ人間として生まれたわけですから、基本的に人間社会というコミュニティーに属します。
しかし時代の流れの中でGLBTというだけでその一般社会から差別や蔑視を受けてきました。
そこでGLBTコミュニティーという独自の社会を造り上げながら、GLBT差別や蔑視と戦い続けてきたわけです。
そしてようやく同性婚の承認を含め、ヘテロ市民と同じ市民権を得るところまで進んできました。
シアトルの場合は、ヘテロ市民とGLBT市民が調和的に暮らせる社会=コミュニティーが誕生し始めています。
すでに若い世代の中ではGLBTであることは問題でなくなり始めているのも明らかです。
まだまだGLBTを差別したり蔑視する人々もいますが、以前と比べると雲泥の差で少なくなっています。
近い将来、たぶん今世紀中には、GLBTとしての権利を獲得するために社会に訴え続ける必要のない社会が誕生することになるでしょう。
日本のGLBTの方々のBlogや各種メディアの中でGLBT関連の記事を読みながら思ったことがありました。
日本のGLBTに関する事柄は、まだまだ鎖国状態なようにみえます。
芸能界での〝オネェ・タレント〟の人気度は素晴らしいものがありますが、オネェなアピールをしていないGLBTの方々は登場していないようです。
東京でもGAYパレードが行われ、少しずつ大きくなり始めているように見えますが、アメリカやヨーロッパ、オーストラリア、ブラジルなどの比ではありません。
日本のGLBT解放運動はまだ始まったばかり。
そこでシアトルというコミュニティーは参考になる、理想的なモデルになると思ったわけです。
シアトルのGAYウィークが終わってすぐに私は49歳になりました(笑)
アラフィーなわけです。
50歳まであと1年となり、なぜか今まで考えなかったことに視線や観点が動くようになりました。
今までの人生の半分を振り返ったみた時にフト考えました。
〝もしGLBTであることが全く問題でない社会に生まれていたら、自分の人生は今とどう違っていたのだろう〟
これまで数えきれないほど同じことを考えました。
しかし目の前の現実として〝GLBT差別・蔑視のない世界〟にリアリティーがなかったので、考えても仕方のないことと諦めていました。
しかし、いま自分の眼で〝GLBT差別・蔑視のない世界〟の姿が見え始めたときに、色んなことがシフトし始めたのです。
単純に想像して、いま自分が接しているシアトルのGAYコミュニティーの姿が、まだ日本にいた時、そしてシアトルに移って来た20年前の自分の目の前にあったなら、私の人生は大幅に違っていたと思います。
パラードウィークの中で、特に若い世代を見ていて痛切に思ったことがありました。
これから社会を築いていく若い世代たちは〝GLBT差別・蔑視のない世界〟を揺るぎないものにできるだろう。
もう実際に目の前に現れ始めているのですから、容易に想像できました。
そこで考えたのが〝参考にできるモデルの提示〟 することです。
なのでこれからもっとシアトルのコミュニティーの姿を色んな角度から紹介しますネ☆
マハロ
続く☆
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