ここ最近アップしているのはシアトルの都心からドライブで約30分くらいのところにある「ISSAQUAH・イサクア」というサバーブの写真です☆
イサクアの街は、ヒストリック・ダウンタウン、コモンズ、ハイランド、ミドウズなどと幾つかのセクションに分かれ、それぞれ違った趣があります。
ヒストリック・ダウンタウンは、昔ながらの風景を上手に残している小さな街です。
シアトルの都市開発のが素晴らしいところは、昔の面影を完全に消し去らないように意識していることでしょう。
ヒストリックな建物と近代的なデザインを上手く合体させようとしています。
歴史的な価値と味のある部分は残して、新しくリバイバルさせ生まれ変わらせている建物がたくさんあるのです。
ヒストリック・イサクアの街中には昔の線路が残っています。
depot:ディーポと呼ばれる小さな博物館は観光ポイントの一つ。
depotというのは、停車場、駅、発着所などの意味です。
この駅ができたのは1889年。日本の明治22年です。
これは主に石炭の輸送のために敷かれました。
昔は石炭が生活のための必需品だったのです。
石炭を採掘する鉱業が花を咲かせるようになる頃には、ハードウェアの店屋、下宿屋、その他のビジネスが芽生え始めます。
その後さらに移民がやってきて製材所が設立されます。
この列車が、乗客や郵便物、荷物、食料、家畜などをシアトルまで運んでいたわけです。
イサクアまでの人の行き来のためにこの路線が使われていたのは1922年まで。
1958年にはホボ全て廃止になりました。
少し田舎っぽい風景の中を走る路線の風景をみていると、なんとなく安心してしまうのはなぜでしょう・・・。
昔の、長閑さの名残りというのでしょうか。
線路の上に立っているだけで、時間の進み方がゆっくりになるような感じがするのです。
ちょっとだけタイムスリップしたような感覚。
目を閉じたら昔の風景がボンヤリと流れてくるような時もある・・・。
歴史を感じさせる場所というのは、時間に関する意識を変えてくれるがあるのだと思います。
頭と感覚の中で、時間に関する観念や、距離感、時間そのものの軸が変わってしまうのです。
それが今の時代の生活や、生き方などを考えさせてくれます。
この鉄道がまだ走っていた時代は、今とは大きく違っていたはずです。
時間の流れで技術や考え方を含めた色んなものが進化したのが今。
そして現在の生活には新しく便利なものが沢山できている。
便利でなければ現代の生活は成り立たないと言っても過言ではないでしょう。
便利さの主軸は「時間の短縮」です。
全て物を使う時の時間を短く、そして楽にさせるために開発されています。
そこに時間を費やさなくてよいように。
そうすれば他のことに時間が使えるからです。
旅をするときも全く同じような意識が働くように思います。
特に海外旅行の場合はそうです。
短い日程の中で、いったいどこまで詰め込むことができるか?
あまりに速度の速すぎる観光は、ゆっくり味わう機会を損なわせてしまうと思います。
その場所に行った記憶はあるけれど、細かなところまでは思い出せない感じになりがちです。
そんな速度の旅行はもったいないと思えるようになりました。
これが歳をとったということなのかもしれませんが、今は若い時よりも、もっと吟味したいという気持ちが強くなっています。
表面(おもてづら)だけをサっと眺めて終わりではなく、その風景の中に入ってみたいと思うようになりました。
イサクアという街は、それを味合わせてくれる街の一つだと思います。
その他にもシアトル周辺には同じように意識のタイムスリップを味合わせてくれるヒストリックタウンが沢山あります。
Issaquah Depot Museum
イサクア・デポット・ミュージアム
78 1st Ave NE, Issaquah, WA 98027
(425) 392-3500
78 1st Ave NE, Issaquah, WA 98027
(425) 392-3500